男性声優/マジきゅん/せくしーぞーん

赤シャツ感想

赤シャツ、楽しい!

 

松島聡くん目当てで、舞台"赤シャツ"観劇しました。

 

ジャニヲタである前に舞台が大好きなので、自担が舞台に立つ姿死ぬまでにみたいな〜等と言っていたら早々に機会が訪れました。大変幸福。本当に本当に楽しい舞台だったので、東京公演千秋楽おめでとうございますの気持ちを込めて感想を綴らせていただきます。(ブログというものを書くのが3年ぶりなので諸々ご容赦ください…)

 

※ちなみに、大阪公演はどうなるかわかりませんが劇場にはアンケートが置いてあります。グローブ座公式(The Globe Tokyo)でDLもできます。受取は郵送かメールのみ。

(わたしもこの記事を書く前にアンケート送付済みです)

ツイッターやネットで感想綴るのも勿論ですが、ぜひ皆さんで主催へ感想届けませんか🐒

 

以下ネタバレモリモリです!

 

 

本当に本当に全員素敵だったのでお一人お一人感想書き連ねてます。アンケート2枚裏表びっちり自担と桐山くんのこと書いて終わってしまった…

坊ちゃんの記憶がぼんやりとでもあると、とっても楽しい舞台でした。ああここのシーンをこう解釈し直したのね…という箇所が沢山!

どなたかが言っててなるほどな~と思ったのですが、坊ちゃんはラノベっぽいというかキャラ萌え的小説だと思っているので(…)キャラクターの解釈を変えるのとっても面白かったです。オタクに向いている。

 

個人的には坊ちゃんのみさらっと読む→観劇→赤シャツ戯曲読む のがおすすめです。微妙に台詞回しやシーン変わってる箇所探すの楽しい。

電子書籍もあるよ!

 

・赤シャツ役 桐山照史さん

桐山くんのお芝居はじめて見ました。ガッチリした体格、坊っちゃんからイメージする赤シャツとはちょっと違うかな…?と思っていたけどあの体格だからこそちょっと作ったナヨっとした高い声もすーーごく聞き取りやすい!

パンフで桐山くんも言ってましたが、この舞台を見て赤シャツを「本当は可哀想な奴」と思うか、「いや、自業自得」と思うかは人それぞれですよね。余白のある読めないキャラクターなのにすごく素敵な解釈のお芝居だと思いました。

 

山嵐との最後の言い合い”もうたくさんだ” ”好きにしたまえ”

全部を諦めた、何も期待することをやめたような言い回しがぎゅっと切なくて虚しくて最高。山嵐がまくし立てるのを黙って聞いてる時の表情の移り変わりも最高。自担出てなくても双眼鏡でず~っと見てました。

このシーンからの野だいこへの巨人引力の話、解釈がとても難しいと思うのですが”投げても投げてもその度に地面に落ちる”の言い回しがまた最高。どんなにこちらの気持ちを伝えようとしてもその度に落っこちてしまって伝わらない、というような感情が含まれていた気がしたのですがどうなんだろう…。一番伝わって欲しい人に、伝えたいことが伝えられない赤シャツの虚しさ と思うとラスト小鈴さんには想いがちゃんと伝わったのは救いなのでしょうか

 

②武右衛門と赤シャツ

”単純や真率が笑われる世の中じゃ仕様がない、でもそれが20世紀の世の中なのだ”といいつつ、あんな人間を見習ってもこれからの日本じゃ住みにくいだけだ、と武右衛門に語る赤シャツ。落ちこぼれだと思っていても、兄として弟には”上手に”生きて欲しいと思っているんじゃないかなぁ…と思えた大好きなシーン。ネジが外れたように陽気なべらんめい口調で帰ってきたところから、武右衛門に語りかける時の切り替えがめっちゃくちゃすきでした。

弟からの尊敬も、同僚からの信頼も失って、伝わって欲しいことは誰にも伝わらなくて、でもそれは自分のせいでもあると少しだけ気づいていたのかな。自棄になって必要のないくだらない嘘までついて、自分のような人間は”いくらでも代わりがいる”と悲しそうに小鈴に言った赤シャツは、淋しがり屋のかわいそうな男で愛おしく見えました。

 

・武右衛門役 松島聡さん

自担贔屓を抜きにしても、本当に本当に素晴らしかった!舞台キャリアが長い皆様と比べたらそりゃあ発声等々技術面はまだ伸び代がありそうだなと思いましたが、あの荒削りさと毎日毎日いろんなことを吸収して育っていくお芝居は武右衛門の幼くてまっすぐな役柄にピッタリだったんじゃないかと思います。本当によかった…。

舞台というのは、脚本がそれぞれのキャラクターの感情の目印を描いて、その上で役者がそれぞれの人生を生きる場所だと思っているのですが、聡ちゃんはどうなるかなとワクワク半分、ドキドキ半分でしたが…結論本当に素晴らしかった。喧嘩のシーンを筆頭に、色々なシーンで”アドリブしよう!”というのではなくて、役を生きた結果自然に毎回違う目線の動きや台詞回しや相槌になるのを見るたびに、聡ちゃ~~~~~ん!!!!!!!!と心の中でブブゼラを吹きました。9/14のマチネでウシのセリフにかぶっちゃった時も初見の人には分からないよう立て直せていて結婚式に参列している親族みたいな泣き方をしてしまった…

彼が自分で選んだお仕事を楽しそうにする姿が大好きですのでこれはあくまで1ファンのひとり言ですが、これからも板の上の聡ちゃんが見たいです。彼のお芝居は絶対に人の心をこれからも動かすよ…

 

①ウシ・小鈴・赤シャツの会話を襖越しに聞いてるシーン

喧嘩シーン自体も大好きなのですが、武右衛門のお芝居全部で一番好きなのはこのシーンでした。ギュッと体を丸めながら話を聞いている武右衛門の、迷子の子供のような表情、足の指をきゅっと丸める仕草、ウシの戦争の話を聴いてる時の悲しそうな目の動き…全部切なくて愛おしくて、大好きなシーンです。からの、乗り込んでいくときの切り替わりも最高。殴り合いも最初は同じセリフでしたが、途中から明らかに変えてきて、その場その場で赤シャツに向けて溢れ出た言葉をぶつけているのがわかってとても胸に来ました。憧れだった大好きな兄さん像が、兄さん自身によって壊されたことがそんなにそんなにショックならそれは兄さんが大好きってことじゃないのか…と切ない。

②最後の赤シャツとの会話

まっすぐで男らしい、当時のテンプレートな男性像に憧れていた武右衛門。陸軍学校を許されたときの一瞬の表情の変化からの、財産の話を聞いて”ああそういうことか”と一瞬で冷めた表情に切り替わるところが最高。完全に心を閉ざしてしまった武右衛門と、やっぱり投げたボールが届かなかった赤シャツの切ない諦めたお芝居の対比がすっごい切なかったです。絶対に泣いてしまう…。

僕は早く家を出たいんです、と何度も何度も言っていたくせに、出ることを認められたら追い出すんですね、という武右衛門。矛盾してる2つの気持ちを思うととても切なくて、、、分かり合えない兄弟が切ない。

 

・ウシ役 高橋ひとみさん

赤シャツと武右衛門のドラえもん的存在とは…?と思ったら本当にドラえもんみたいに押入れから出てくるから声出ました。とっても可愛くて、2人のおかあさんみたいで、でも肝心なところには踏み込まないところがとってもいい。

”私は戦争は嫌いなんぞなもし”の言い方が毎公演とっても切なくて大好きでした。ウシが一番感情的になるシーン。悲しみも怒りも、当時の女性の気持ちがぎゅっと詰まっているようで大好きなシーンです。それを聞いている時の武右衛門の母の過去を聞いたような表情もとってもよかった。赤シャツの気まずさと、悲しさがぐちゃくちゃになった顔もすっごいよかった。

 

どのキャラクターも本当に素敵でした!

校長先生は武右衛門くんとの校長室のシーンがどんどん遊んできて新聞紙落としたくだりで笑ったし、福地記者はえっめっちゃいい声だな…と思ったらすっごいムカつく喋り方だからすごい!!!すごいムカつく!!と毎回しっかりムカつかせて頂いたし(笑)

小鈴さんはも~~~~~ずっと可愛い おぉ辛い!が毎度可愛すぎる のに最後に赤シャツに寄り添うところのお芝居で絶対泣いちゃうし、番頭さんはほんと~にアニメキャラみたいに面白くて可愛くて(笑)ウラジーミルも無理やりつけたぞなもしが可愛くて(笑)番頭さんとロシアさんの掛け合い最高。小鈴さんのお兄さんの話は重たいけど、あそこのわちゃわちゃ大好きでした。

堀田先生はうるっさいけどどこか憎めない、可愛い。ずっと怒鳴ってるのに(笑)一辺倒じゃなくて起伏がわかるお芝居が凄い、とってもお上手な方…。あとすっごい聞き取りやすい。凄い。

マドンナはイタ恋でレモン侍ガチ恋していた子とは思えない…けどきゅるきゅる可愛い!赤シャツに言い寄るシーンは毎回手叩いてた。うらなりはポスターとビジュアルが一番違うので最初え!?となったけど(笑)本当に押したら倒れそうな雰囲気が最高。”生涯でただ一度の恋だと思うのです”で毎度じんわり涙が出てしまう。

 

生演奏も、途中入る坊ちゃんの台詞もすっごくよかった。ナレーションの方存じ上げないのですが、めちゃくちゃ坊ちゃんってわかる声なのが凄い。ブリリアの床が尋常じゃなく煩い事以外本当に全部最高でした。楽しすぎた。

 

まずは東京公演、お疲れ様でした!大阪公演もカンパニーの皆様が無事走り抜けられることをお祈りしております。また見たいよ~~~!!!